SAKANAQUARIUM2017

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サカナクションの今回のツアーについて個人的にグッときたところなどの話。秋の6.1chライブでどこまでセットリストを変えてくるかわからないけど、とりあえずわたしの中でSAKANAQUARIUM2017は一度完結したのでベラベラ好き勝手にネタバレを喋ります。見たくない奴は今すぐここのページを閉じろ。

わたしが今回行った公演は、ライブハウス公演の多分風ツアーで東京1日目と仙台1日目。ホール公演の2007.05.09ツアーで高崎と鳥取と静岡の計5公演。

 

まず前半の多分風ツアーの話から。

東京公演。オープニングから1曲目の新宝島までは自分が最前列にいる嬉しさを噛みしめすぎていて正直ライブどころではなかった。サカナクションがいる。目の前に。もっちがめっちゃ近い。まじか?夢か?と自分の目に写る光景がちょっと信じられなかった。仙台のときも前方のセンターゾーンにいてはじまった瞬間押されて即死したので記憶があまりない。でも、あの心臓音のようなドッドンッ!に合わせて光るライトのやつすごかったな。ライブハウスで客席の真横に演出の仕掛けをいれたバンドをわたしははじめて見た。これ、会場のキャパシティや設計が変わっても照明のデザインは対応できるのかな?などと要らぬ心配などもした。

2曲目、M。一郎さんもっち姐さんの3人が一気に前に飛び出してくる瞬間が好きすぎていつも泣きそうになる。一郎さん、いくらサビで自分が歌わないからって飛び跳ねすぎじゃない?テンションが高すぎてかわいい36歳のおじさん。好き。間奏のところで照明がぐるんぐるん回っていたのと、CDの音源には入っていない琴みたいな和楽器っぽい音がすごく印象的だった。

さよならはエモーション、この曲のえじーのドラムがすごいということに仙台ではじめて気が付いた。この曲はこれまでに結構何回もライブで観ているはずなのに。思い返すといつもわたしがライブを見る位置からだとえじーは見切れているか誰かと被って見えないかとかなんだよね。ドラマーの宿命だよね。とにかくサビのドラムがもう本当にすごい。手を動かす速さと力強さが尋常じゃなくて、きっと苦しいのをグッと堪えてドラムを叩きまくるえじーの姿から目を離せなくなる。

さよエモまで終わって暗転。ガシャンッ!!!と音がして、うっすらとした明かりの中で目を凝らすとステージの前に布が降りていることに気付いた。どうやら上から降りてきたらしい。わたしはライブハウスで最前のとき柵に肘を乗せて腕を前に伸ばしてしまいがちなんだけど、このときにもしそれをやっていたら布の下についてる重りが腕に直撃していたのでは…と考えてちょっとぞっとした。ちゃんと当たらないように作られているのかなさすがに。

そこからは布にLEDを当てた演出でmultiple exposure、流線、ユリイカと、サカナクションのライブではお決まりの深い海の底に潜っていくゾーン。水の気泡がぽこぽこしている映像が映し出されて、潜っていっている感じがいつもよりもさらに具現的に、わかりやすく。

multiple exposureは、まさか聴けると思っていなくて、イントロのジャジャジャジャジャジャという音で何の曲をやるか気付いてからすごく興奮した。あの穏やかで綺麗なメロディーにのせて「そう 生きづらい」という歌詞が繰り返されるのが心に刺さるし、切ない。この曲の光の交差が綺麗すぎて、まさにタイトルの多重露光のようで、それを眺めながらわたしは自然と涙を流していた。

ユリイカで一郎さんがハンドマイクを持ってステージの上をうろうろしながら歌い始めたときはどうしようかと思ったし、布に手をそっと触れさせたり触れた手をそのまま布に添わせて横にスーーーーーと滑らせていったときは完全に恋に落ちた。色気がすごすぎる。ユリイカのミュージックビデオで一郎さんが女の人の身体を手でなぞっていくシーンがあるでしょ。

あれを目の前で見せられている気分。控えめに言っても無理。抱いて欲しい。

 ユリイカの余韻を引きずったままはじまった曲はボイル。ザッキーのピアノと一郎さんの歌声だけの出だしのところが終わって、ワッとバンドの音が鳴り始めたと同時に布が落ちる瞬間が最高に好き。海の一番深いところまで潜っていったあと水面にあがってきて数分ぶりに息を大きく吸えたときのような。夢から覚めた瞬間にも似ている。あと姐さんがすごく穏やかな表情でシンセを弾きながらステップを踏んでいたのがねぇ、良かった。

バッハの旋律を夜に聴いたせいです。この曲のサビで繰り返されるもっちのギターリフが大好きすぎる会の会長ことわたしです、以後お見知り置きを。そして最後のサビからそのギターリフが進化して流れていくようにはじまるダンスタイム、好き。今回は珍しくメンバーのソロ回しとかもあって、良い、すごく良い。毎回えじーが名前を呼んでもらえなさすぎて可哀想だった。髭。

ライブの中盤にラップトップが出てくるのも新鮮。moonからミュージックに繋がるときの音の盛り上がりと心の高鳴りは比例しますがこれは個人の感想です。ラップトップ中、ちょっと手持ち無沙汰なときにザッキーの手がピョンピョンしているの可愛すぎるといつも思っている。あともっちとえじーいちゃくつくのやめて。いいぞもっとやれ。

これもすごく大好きな曲、アドベンチャー。サビ前に一郎さんが立ち位置から離れて前に飛び出してくるとき、東京ではもっちが空いた一郎さんのマイクの前にササッと移動してドヤ顔でギターを弾き、それを見た姐さんがおやおやとおどけた顔をしていたのが最高だった。仙台でも期待していたらもっちがマイクの前に立ったのに続いて姐さんも隣に来て、ロックバンドのライブでよく見かけるギタリストとベーシストが向き合って弾くという図が出来上がっていてもっと最高だった。サカナクションのライブではなかなか見かけられない光景。

年末のフェスからそうだったけど、アイデンティティルーキーの流れは本当に封印されてアイデンティティから多分風に。曲前に一郎さんがギャルソンの羽織りをわざわざ着直してめちゃくちゃ風が吹いてくる演出は、わかるんだけど、ちょっと面白い。かっこいいけどね。

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これで本編は終わりかと思いきや、最後にもう曲。グッドバイ。で、本当に終わり。サカナクションのおきまりの挨拶「僕たち私たちサカナクションでした」って良いよね。「僕たち」で一括りにせずに女性のメンバーもいるということをきちんと口に出して言うあたり、一郎さんらしい。

 

アンコールはシンシロのアルバム収録順のままAme(B)からライトダンス。正直に言うと一郎さんのインスタライブでライトダンスをやることを事前に知ってしまったので聴けたときの感動が若干薄れた。ご本人がそういうことするともう何にも言えねえっすね。いいんです。いいんですよ。

今回のセットリストはファースト、セカンドのアルバムからの楽曲がなかったという話題。言われてみれば確かにそうだ。仙台のアンコールで行われた「今回セットリストには入らなかったけどやりたかった曲選手権」は姐さんの三日月サンセットが優勝。GO TO THE FUTUREは最高のアルバム。

なんの前触れもなく一郎さんがギターを弾き始めて、なんの合図もなしに他の4人が音を乗せて、三日月を演奏し始めたときは自分でも信じられないくらい泣いた。え〜もうなに〜?なんでそういうことするの〜〜?なんでそんなに息ぴったりなの〜〜?打ち合わせしてたの〜〜???とボロボロ泣いていたら最初の歌詞の1行分だけ歌って一郎さん「はい、終わり〜〜。続きを聴きたい人はホールツアーにきてくださ〜〜〜い」。行きますよ、行きます。これでやってくれなかったら泣いちゃうからな。

 

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そして高崎からの2007.05.09ツアー。

サカナクションのツアーはいつも追加公演でもあんまりセットリストは変えないし、10周年だからってそんなにはしゃぐようなバンドだと思っていなかったけど、ツアータイトルで急に10th ANNIVERSARYとか、デビュー日の数字をぶち込んできたあたり、期待してしまってもいいんですか…?ところで5月に出したいと言っていたアルバムのツアーは諦めたんだね?

 

1曲目で新宝島は変わらず。な〜んだ、やっぱりセットリスト変わらないんじゃんと思っていたら3曲目でアドベンチャー。ほう。またもっちと姐さんがおちゃらけているのを見られるとわくわくしていたら、ふたりしてザッキーとえじーの方に近づいていって、4人で楽しそうに演奏をするのはちょっと良すぎない?泣いちゃうよ。わたしはサカナクションのメンバーが仲良くしている場面を見ると泣いてしまう病気なので。

多分風ツアーのときよりも1曲早い段階で布が降りてくると、そこからの展開も違うもので、ザッパーーーンという水が打ち付けられるような音とコポコポコポという音、水面の外から射し込む光を海の底から見上げたような映像。その音と映像で次に来る曲がなんとなく想像がついた。そう、シーラカンスと僕。

布に浮かび上がった一郎さんのシルエットと、そのシルエットを囲むように丸い線状の光。音楽の抑揚に合わせてその光の線が円の縁をそって動いていく光景はすごく綺麗で、見惚れた。鳥取の会場でわたしは下手側の席だったのだけど、一郎さんに当たる一本のライトの延長線上が丁度わたしの席のあたりで、光で覆われた空間に一郎さんとわたしだけがいるみたいな気持ちになった。

ボイルは高崎公演では一度セットリストからはずされていたけど、途中からまた取り入れたようで、鳥取のときには復活していた。先述したようにボイルのはじめに布が落ちる瞬間がわたしは大好きなので、復活してくれてよかった、うれしい。

 

突然鳴り始めた歪んだギターの音。え、なんかすごいロックバンドみたい…と思っていたらはじまった曲はGO TO THE FUTUREで、「未来へ進む曲だから、それを繰り返し歌うことは未来へ進めていることにはならない」と言ってもう二度とライブでやらないと宣言していた曲を、この10周年記念ツアーでやってくれたことって本当にすごいことで、ちゃんとこれからも未来に進もうとしているんだ、サカナクションにとって10年は終着点じゃなくて通過点なんだ、などと色々と思ったらもう涙がとまらなくなってしまった。この曲の2回目の「君を誘う」の一郎さんの歌い方、そのあとに溜めて入るもっちのギター、最後のえじーのダダダンッというドラム、全部最高で全部大好き。シンプルな真っ赤の照明で、ただただかっこよくて、この曲の間だけは空間が都会の街にある洒落たダンスフロアなんかじゃなくて、北海道の小さいライブハウスだった。10年前のサカナクションがそこにはいた。(10年前のサカナクションを知らないけどね)

そしてバッハのアウトロから変化していってはじまる三日月サンセット。もうこれ以上泣かせないで欲しい。ライブバージョンの三日月のイントロが大好きだって言ってるじゃん。あの何度もループして段々に高まってくる感じが、好きだと、何度、言えば???????

 

GO TO THE FUTUREの余韻を引きずりすぎてグズグズと泣き続けて、三日月も聴けて、もう正直大満足していた。10周年すごい。ありがとうサカナクション。アルバムツアー、期待してる。

SORATOから一気に多分風まで終えて、一郎さんが締めの挨拶をはじめた頃には前のツアーで本編ラストになんの曲で終わったのかまったく思い出せていなかった。なんだっけ、まあもうなんの曲でもいいんだけど。なんかもう泣き疲れちゃったしお腹もすいてきちゃったな〜などと最低の考え事をしていたら「いつかさよなら 僕は夜に帰るわ 何もかも忘れてしまう前に」という歌い出し。ナイトフィッシングイズグッド。

何かを思うよりも先に反射的に両手で顔を覆ってそのまま天井を仰ぎ見、大泣き。たぶん高崎アリーナじゃなくて座席がある公演だったらその場にしゃがみ込んでしまっていたと思う。胸がいっぱいで、苦しくて、嬉しくて、曲中ずっとずっと泣いていた。自分でもこの曲でこんなに泣けるなんて思ってもいなかった。

 

こうやって書いてると、20070509からのセトリで変更した部分が全て余すことなく最高で、毎公演で聴ける嬉しさを噛みしめていたら演出について全然覚えてないな。勿体無いことした、、、

 

アンコール、「今回は10周年記念ツアーだから、いつもとちょっと違うことをしてもいいですか?」という言葉で始まったのはくじ引きでアンコールの曲を決めちゃうコーナー。サカナクション、まじか。10周年ってすごいな。そういうことやっちゃうんですか。毎回エゴサでファンの言葉に傷ついているということを熱弁するボーカルの人「SNSの普及によって誰しもが批評家になった今の時代!自覚のない批評が炎上したりするんです!僕らサカナクションだってね、エゴサしますよ!あなたたちだってここのステージに立って僕たち私たちサカナクションですって言うようになったら絶対にエゴサするから!みんなの反応気になるから!」

関係ないけど一郎さんが言う「あなたたち」というワードと言い方、すっげえ好きです。まじで全然どうでもいい話だけど。

 

フクロウ・白波トップウォーター・夜の東側・ワード・アムスフィッシュ・ネイティブダンサー・アルクアラウンド・仮面の街・エンドレス・ドキュメント・僕と花・なんてったって春・さよならはエモーション・グッドバイ・聴きたかったダンスミュージック、リキッドルーム

うろ覚えだけど選択肢は確かこんな感じ。高崎のときはあめふらと雑踏もあった気がするんだけど静岡のときにはなくなっていた。静岡で「20070509イベントで集計した人気投票の上位40位の中からランダムで選んだ」とちょろっと言っていたから、あんまり人気がなかった曲ははずしたのかな?

 

そしてわたしが聴きたかった曲はというと

これ結構可能性あるんじゃない?フクロウでも夜の東側でもドキュメントでもエンドレスでもいいんだよ?3公演行くんだし、どこかで1曲くらいは聴けるんじゃない?と思ったんですが、結論から言うと1曲も聴けませんでした。わたし運なさすぎるな?

 

高崎:ワード、僕と花

鳥取:白波トップウォーターアルクアラウンド

静岡:ワード、ネイティブダンサー

 

以上が結果です。

ワードがまさかの2回。「ワードはYUKIさんに楽曲提供するために書いた歌詞だけど選ばれなかった。結局そのときに選ばれたのはJOY(蔦谷作詞)。そりゃあ勝てないよね」というMCももちろん2回。白波トップウォーターの最初のモニョモニョとしたシンセの音を入れるかどうかで亜美ちゃんと揉めた話を聞くのももう何回目かわからない。僕と花が主題歌として使われたドラマのタイトル、全員ちゃんと覚えようね!!?鳥取まで来てアルクアラウンドが出てきたときはその場に立ち尽くすしかなかったです。いや好きなんだけどね。ネイティブダンサーは静岡県民のみなさんの手拍子がバラバラでちょっとね、ちょっとだけね…。静岡県民のみなさん、勝手にお邪魔しておいてこんなこと言ってすみません。

このくじ引き制度、面白かったけどもしかしたらあの曲が聴けたかもしれないのに…あの公演ではやったんだ…と考えるとむちゃくちゃ悔しくなってしまうので難しいね。夜の東側が本当に聴きたかったんですわたしは。

 

懐かしい曲たちを聴いた後には新しい曲。

新曲は高崎ではじめて聴いたときまたずいぶんとすごい変化球が来たな…と思ったけど3回聴いたらだいぶ耳が慣れてきた。新宝島も多分風も、はじめて聴いたときは「なんか今までのサカナクションと違う…」と思ってびっくりしたんだけど、繰り返し聴くうちに馴染んで今ではすっかり大好きなので、新しい曲もそのうち大好きになると思う。

一郎さんが「今はみんなと一緒に踊りたいモード」と最近よく言う意味がよくわかるようなメロディーです。こぶしのきき方がすごい。カァ!ゲェロォゥ〜〜!!

まさか新曲でライブが終わりはないよな?と思っていたら大切な曲を忘れていました。目が明く藍色。7分間の間にどんどん変調していくこの曲は本当にすごいなと聴く度に思う。ものすごく壮大なストーリーの映画を見ているような気分になる。ひとつの曲の中に静と動が両方ある、サカナクションにしかできない音楽。一郎さん自身、すごく色んな思い入れがあってきっと大切な曲。とても沁みた。

目が明く藍色で終わるライブ、最高だな。いつもこれがいい。

 

 

いかがだったでしょうか。サカナクションのライブの魅力、伝わりましたでしょうか。このツアーに行った人にはツアーを思い出すきっかけになれたでしょうか。

今回のツアー、総括するとめちゃくちゃ好き。何度でも行きたい。そしてやっぱりわたしは夜の東側をどうしても聴きたい。

 

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2017/04/09 高崎アリーナの写真