鳥取砂丘ライブ日記②

 

遅くなったけど鳥取旅行記の2日目です。

1日目の様子はここから読んで。

鳥取砂丘ライブ日記① - inoweblog

 

 

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鳥取2日目の朝。7時起き。

基本ギリギリまで寝ていたい派のわたしは旅行でもチェックアウトの直前までホテルにいることが多いんだけど今回は死んでも外でモーニングを食べたかったし、美術館に行くのに早い電車に乗らなくてはいけなかったので気合いで早起きした。ホテルの窓から入る光が綺麗。

当てもなく歩いて店を探すほどの時間はないので「米子 モーニング」で検索。iPhoneって本当に便利。昔京都へ一人で旅行に行ったときはガラケーだったけどどうやって生きていたのかわからないな。

でも2日間ちゃんと観光したしちゃんと美味しいご飯も食べていた。すごい。ただし方角がわからなくなって身動きがとれなくなり宿に帰れなくて半泣きになった思い出。結局そのときは30分くらいうろうろした末に犬の散歩をさせてるおじさんに「とりまる四条通りってどの通りですか?」と聞いて「からすま(烏丸)って読むんだよ。今いる通りが四条」と返答をいただき無事に現在地を把握して帰れたけどまじで道の聞き方が馬鹿丸出しだったので今思い出してすごく死にたい。

 

話を戻して、朝7時からモーニングをやっているお店を近くで見つけたのでそこに行くことにした。前日に行ったコンベンションセンターのすぐ近く。

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いかにも昔ながらの喫茶店という感じ。お店に入ると新聞を広げたスーツ姿のおじさんが一人。お客さんかと思ったらいらっしゃいませと言って新聞をしまい、カウンターの中に移動した。店の人なんかい。

モーニングのメニューはトーストかサンドウィッチかホットドッグ。それにサラダとコーヒーがついて500円というもの。昨日もフルーツサンドを食べたというのにここでもサンドウィッチを注文してしまう。スーツ姿のおじさんは笑顔で注文を引き受けてコーヒーを淹れる準備を済ませたかと思ったらそのまま何も言わずに突然店の外に出て行ってしまった。

店内に一人取り残されるわたし。

え?こんなことってある?

しばらくしてエプロン姿のマダムが今度は店の中に入ってきてカウンターの中で準備をはじめた。そして慌ただしくまた外に出てしまう。どういう店なんだ、ここは。

また違う人が入ってきたらどうしようと思っていたらトマトが入った袋をさげてマダムが戻ってきた。オーダー入ってから食材を調達しにいくタイプの喫茶店かぁ…。

程なくして出てきたものがこちら。

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普通に美味しかった。

お会計のとき「ご旅行ですか?」と聞かれたので、はいと答えると「結構女性の一人旅多いんですよ。気をつけていってらっしゃい」と見送ってくれて、些細だけどこういうのって嬉しいよね。

米子駅に着いて切符を買った。なんとなく電子マネーを使えるのか怪しいなと思ったし、見知らぬ土地でたまには切符を使ってみるというのもいいなと思うので。

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JRなので東京と同じ形式ですね。

米子駅を出発して次駅に着くまでの間に早くも広がる田園風景。永遠に田んぼ。田んぼと平屋の家しかない。昨日米子駅の周辺を歩いて回って「なーーーにが中核エリアだよ都会みたいな言い方すんな」と思ったことを謝りたい。米子駅前はまじで都会。たぶん米子市民のオアシス。だってイオンあったし。マックは見つけられなかったけどミスドあったし。一方でこの辺、店らしき店が一軒もないもん。

そんな風に一人反省会を開いていたら目的の駅に着いた。後ろの車両のドアは開けてやんねえから前から降りろよというスタイルの電車ね、はいはい。運転席の後ろにある箱に切符を入れて電車を降りる。

ちなみにここで降りたのはわたし一人。

 

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駅が超ミニマル。

何年か前、ほぼ群馬みたいな埼玉の端にある無人駅に行ったことがあるけどそこよりも全然シンプル。そこは待合室とかもうちょっとちゃんとしていたし、駅舎もしっかりしてて改札はなかったけど電子マネーをタッチする機械や切符の券売機はあった。ここね、まじでなんにもない。あと何回フリガナを見ても駅の名前の読み方が覚えられない。たぶん一生読めないだろうな。

ホームから降りると駅舎らしき建物。ドアの前に立ったら自動で開いた。電車のドアは手動ボタンだけどここは自動なんだ。

駅舎に入って中を見渡したら予想外の光景が目に入ってあやうく心臓が口から出そうになった。

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お分りいただけただろうか?

おばあさんがベンチで寝てる。

何がどうしたらここで昼寝をするという結論に至るのだろうか、、昼寝っつうか、まだ朝だけど。もしかして昨日からここにいるの?もうわからない、田舎怖い。

 

駅舎から出るとワゴン車がポツンと1台。これ、わたしはこれに乗りたかった。よかった、停まってなかったらどうしようかと内心思っていた。

駅から美術館へはさらにバスを乗り継いでいかないといけない(歩けなくはないらしいけど40分くらい歩くし坂道がすごい)んだけど、このバス、なんと事前に予約をしないと来てくれない。何それ本当にバスなの?

デマンドバスと言って、利用者の呼び出しに応じて運行をするやつらしい。時刻表も路線も決まっているけど、利用する人が居なければバス停はかっ飛ばされるしたぶんそもそも運行しない。まあそうすることによって無駄なガソリン代や人件費がかからないし経費削減的な感じなんだと思う。こういう人が少ない町では普通なのかどうなのか知らないけど、わたしは初めて知った。この仕組み、言ってることは納得がいくし合理的なのかもしれないけど、使う側からすればとても不便じゃないかなあ…1日に4回くらいなんだから運転してくれたっていいじゃない…… 

ワゴン車に乗り込んで目的地を伝えると、優しそうな運転手さん「途中で一ヶ所寄りますね、大山ヒルズというところ」とのこと。大山ヒルズ。めっちゃ気になる。わたしはヒルズと言えば表参道か六本木しか知らないんだけどそれと同等の建物がこんな田んぼしかない場所にあるのか?

移動中、大きな山が見えてきた。

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あれが大山らしいです。まあ見たまんま。たしかにでかいけど、単にまわりに比較できるようなものが何もないからそう見えるだけでは?ともちょっと思ってしまうな。もはや家すらあんまり見当たらない。

大山はこの角度から見るのが一番綺麗ですとか、境港の方は行きました?とか、今日はちょうどいい気候でよかったですねとか、とにかく色々と話しかけてくれる運転手さん。いい人。

 

ところで気になっていた大山ヒルズ、結局なんなのかわからなかったのであとから調べてみたら馬のトレーニングセンターらしい。こんだけ広いところでのびのびと暮らしたらよく育ちそうだね。

これ以上話は広がらないです。

 

15分くらいして目的地に到着。

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見てこれ、やばくないですか。辺りには畑しかないような土地に突然コンクリートの建物。異質感がヤバい。今回の旅の1番の目的と言ってもいい、植田正治写真美術館です。

植田さんのことはあまり存じ上げなかったのですが今回鳥取に行こうかと思ってまずどんなところか調べていたときにこの美術館を見つけてすぐに行きたいと思った。コンクリート打ちっ放しの建物が基本的にめちゃくちゃ好き。ちなみにわたしの中でもっとも最強なのはベタだけど香川県豊島美術館です。おすすめ。

 

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こうやって美術館の中から大山が目の前にみえる設計になっているんですね。天井に反射する水の影までもが最高。お天気の日でよかった。

展示された作品もしっかり楽しんで約1時間、もう少し余韻を感じていたい気持ちもありつつ、そんなにゆっくりしてもいられない。なぜなら来るとき同様、ここから帰るバスと電車も本数が少ないので。しかも腹立つのがバスと電車の時間が全然合ってない。そこは話し合って合わせろよ。

バスは諦めて美術館から駅まではタクシーを呼ぶことに。行きに利用した伯耆溝口駅よりも岸本駅というところの方が美術館からは近いらしいのでそこから11:20に発車する電車に乗る予定だった。ちなみにそれを逃すと次の電車が来るのは2時間後。死。

 

ところでタクシーの迎車を頼んだことが人生でなかったんですが電話して10分も待てば来てくれんのかなって思ってたんです。そう、都心ならね。田舎町に似つかわしくないコンクリートの建物に滞在してしまったことによってすっかり自分が今いる場所がどこだったかを忘れていた。

思い出した、ここは鳥取

蔦を這うようにびっしり田んぼが並ぶ町

 

タクシー会社「あー、今ちょっとすべての車両が出払ってしまっていてですね、30分くらいお待たせしてしまうかもしれないんですがよろしいですかね?」

その時点で乗りたい電車の時間までは残り時間35分。いやまったくよろしくないですね。

無理ですね30分なんて待てないです絶対に11:20の電車に乗りたいんですお願いしますと電話口で懇願。お約束はできませんがとりあえず向かわせますと若干面倒くさそうに対応するタクシー会社の人。いやまじで本当に頼む。

タクシーを待っている間、目の前の田んぼでもくもくと煙がすごい。野焼きというものらしい。もうほぼ火事。

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そんな野焼きを祈るような気持ちで眺めていたらタクシーが到着。電話を切ってから10分くらいで来た。なんだよ早いじゃんか。わたしの必死さが伝わったのかな。

 

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初乗りの料金がこっちより安い。

そして無事に電車の発車時刻より前に駅に到着。ちょっとだけわたしの様子を気にしながらタクシーが走り去っていった気がして、なんだろうと不思議に思いながら駅舎の中に入ろうとドアに手をかけた。行きの駅とは違ってここは手動なんだな〜なんて思いながらドアを開けようとする、が、ドアが開かない。ワッツ???よく見るとドアの横に貼り紙がある。

「当駅は平成29年4月1日をもちまして営業を終了致しました。」

 

……今って平成何年だっけ。29年か。で、今日は?5月28日?日付過ぎてんな。営業を終了致しました?え、じゃあなんだ?もしかしてこの駅って電車来ないの???

即座にiPhoneを取り出して「鳥取 岸本駅」で検索をする。Google先生は「駅の状況:OK!」と答えてくれた。お前…それ本当?軽くね?信じて大丈夫なの?ちなみにウィキペディア先輩は「平成29年4月1日 簡易委託業務終了、無人化」とのこと。もう言い方が冷たい。無人駅なのはわかったから電車が停まるのかどうかを教えて欲しい。それが知りたいんだよわたしは。

そもそも使われてない駅なんだとしたらタクシーの運ちゃん教えてくれればよくない?なに?もう電車が停まらない駅なのに必死になってる一人旅行者を嘲笑って去り際のあの感じだったの?…あのタクシー会社、次に見つけたらコロス。

 

ひとり放心状態。

まじで立ち尽くすしかない。とりあえず気を落ち着かせるために自販機でジュースを買ったけど全然落ちつかない。そりゃそうだよ。

 

駅舎のドアには他にも色々紙が貼ってあって、電車を利用する方は駅舎をぐるっとまわってみてね的な文章を発見する。

なので、言われた通りにまわってみるとこれ。

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あー、ね、うん。すごくシンプルなホーム。

まったく電車来る気がしない。

もちろん電光掲示板なんてものはないし、次の電車が来る知らせはどこを見てもない。とりあえず電車が来るはずの時間まで待ってみるしかないのか、、、

 

さっき美術館に行ったときには本当に心が浄化されたような気がして、循環バスがなくてはじめは行くの諦めようかと思ったけど来てよかったな〜なんて思っていたのに今もう後悔しかしていない。やっぱり来るべきではなかったんだ。

完全に落ち込みながら写真を撮ったりホームの端から端まで歩き回ってみたりしているとおじいちゃんが一人現れた。

まぼろし?いやちゃんと人だよな?

もしかして、電車に乗られるんですか、、、?

 

心の中で大歓喜

少し希望の兆しが見えて安心しかけた瞬間、ホームにけたたましいベルの音と「まもなく電車が到着します」のアナウンス。

やった、、、電車来るんだ、、、、

嬉しさで涙が出ましたね、いやほんとうに。

 

おじいちゃんに続いて到着した電車に乗り込んでドアの横にある機械から整理券を取る。これで降りるときに精算すればいいのね。

うわ〜〜ほんとうによかった。電車乗れた。

 

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 一人で夜行バスも新幹線も乗るし、今回の旅行では飛行機にもついに一人で乗って、国内旅行はもう怖いものなしだと思っていたのにここにきてローカル線に泣かされるなんて思ってもいなかった。田舎ナメてた。ごめんなさい。

そして昼前にしては疲労感がすごい。わたし今から砂丘いくの?まじ?やめようかな???という気持ちにすらなりました。

 

鳥取砂丘と記事のタイトルに入っているのにまだ砂丘にたどり着かない。お待たせしました。次回はいよいよ砂丘編です。もう文章書くの疲れてきちゃったよ。